ServiceNowで実現するIT資産管理(ITAM)の自動化

ServiceNowで実現するIT資産管理(ITAM)の自動化
  • 9月 30, 2026

 

IT資産管理(ITAM)は、PCやサーバ、ソフトウェア、ライセンスといった企業のITリソースを適切に管理するための重要な業務です。

しかし、多くの現場によっては、Excelや個別ツールによる管理が中心となっており、情報の更新漏れや部門ごとの管理ルールの違いによって、正確な資産状況を把握できていないケースが少なくありません。

特に近年は、クラウド利用の拡大やリモートワークの普及により、IT資産の所在や利用状況がさらに見えにくくなっています。

その結果、不要なライセンスコストの発生や、監査対応の負荷増大といった課題が顕在化しています。

こうした背景の中で注目されているのが、ServiceNow を活用したIT資産管理の自動化です。

本記事では、ITAMを中心に、インフラの検出・監視・可視化などを担うIT運用管理(ITOM) との連携によってどのように管理を高度化できるのかを、具体的な仕組みとともに解説します。
 
目次

    ServiceNowで実現するIT資産管理(ITAM)とは

    ITAMの役割 

    ServiceNow IT Asset Management は、IT資産のライフサイクル全体を一元管理するための仕組みです。

    具体的には、資産の調達、配布、利用、保守、そして最終的な廃棄に至るまでの一連の流れを管理対象とします。

    このライフサイクル管理が重要なのは、IT資産が単なる「モノ」ではなく、「コスト」と「リスク」の両方に直結する存在だからです。

    例えば、使われていないソフトウェアライセンスは無駄なコストとなり、逆に不足している場合はコンプライアンス違反のリスクにつながります。

    つまりITAMは、単なる台帳管理ではなく、経営視点でIT資産を最適化するための仕組みと言えます。

     

    なぜITAMは難しいのか

    IT資産管理が難しい理由は、管理対象が常に変化し続ける点にあります。

    社員の入退社や組織変更、デバイスの入れ替え、ソフトウェアのアップデートなど、日々さまざまな変化が発生します。

    従来のように手作業でこれらを追いかける運用では、更新が追いつかず、実態と台帳の間にズレが生じます。

    このズレが蓄積すると、「どの資産がどこで使われているのか分からない」という状態に陥ります。

    この問題を解決していくには、人の手に依存しない仕組み=自動化を取り入れることが必要です。

     

    ServiceNowのITAMで自動化?:IT資産管理(ITAM)の全体像 

    ITAMとITOMの関係

    ServiceNowでは、ITAM単体ではなく、IT運用を担うITOMやCMDB と連携することで、より高度な管理を実現できる点にあります。

    • ServiceNow IT Asset Management は、資産やライセンスの管理・最適化を担当します
    • ServiceNow IT Operations Management は、インフラの状態把握や情報収集を担います

    この2つを組み合わせることで、「正確なデータが自動で収集し、それをもとに資産を最適化する」という理想的な状態を目指せます。

     

    全体アーキテクチャ

    レイヤー 役割 主な機能
    ITOM 情報収集・可視化 Discovery、監視
    CMDB 構成管理 資産・関係性の一元管理
    ITAM 資産管理 ライセンスコスト管理
    ワークフロー 業務自動化 申請・承認・配布

     このように、各機能が役割分担しながら連携することで、IT資産管理の全体プロセスがスムーズに回しやすくなります。 

     

    ITAM自動化を支える主要機能

    資産情報の自動収集(ITOM領域)

    ServiceNow Discovery を利用することで、ネットワーク上のデバイスやサーバを自動的に検出し、詳細な構成情報を収集できます。

    これにより、人手で行っていた資産登録作業の一部を自動化でき、資産情報の更新漏れを抑えることができます。

    また、ソフトウェアのインストール状況なども把握できるため、ライセンス管理の精度も向上します。

     

    CMDBによる構成管理(共通基盤)

    ServiceNow CMDB は、収集した情報を単に蓄積するだけでなく、IT資産やシステム構成要素同士の関係性を可視化する役割を担います。

    例えば、ある業務システムがどのサーバ上で動いているのか、そのサーバがどのネットワーク機器に接続されているのか、といった情報を紐づけて管理できます。

    これにより、障害発生時の影響範囲を迅速に特定できるだけでなく、変更作業のリスク評価にも活用できます。

     

    ITAMによる最適化(コストとリスクの管理)

    ITAMでは、CMDBやDiscoveryで収集されたデータをもとに、資産の利用状況を分析し、最適化を行います。

    例えば、長期間使用されていないソフトウェアを特定してライセンスを削減したり、利用状況に応じて再配分を行ったりすることで、コスト削減につなげることができます。

    また、契約数と利用数の乖離を把握することで、ライセンス違反のリスクを低減にもつなげられます。

     
     

    ワークフローによる運用自動化

    ServiceNow Flow Designer を活用することで、IT資産に関する業務プロセスを自動化できます。

    例えば、新入社員の入社時には、PCの手配やアカウント作成など複数のタスクが発生しますが、これらをワークフローとして定義することで、申請・承認・タスク作成・通知などの一連の処理を自動化できます。

    この仕組みの重要なポイントは、業務プロセスと資産データが連動することです。

    運用プロセスと資産データを連動させることで、運用の中でデータを整備しやすくなり、管理品質の向上につなげられます。

     

    従来のIT資産管理との違い

    比較表

    観点 従来 ServiceNow
    データ更新 手作業中心 自動収集・ワークフロー連携 
    精度  担当者や運用に依存しやすい   データ品質を維持しやすい 
    可視化 一覧中心 関係性まで可視化
    運用 分断しやすい ワークフロー統合
    棚卸し 定期的な確認  継続的な確認がしやすい 

    従来は「定期的に頑張って整える」運用になりがちでしたが、ServiceNowでは自動収集やワークフロー連携を活用することで、「継続的に整える」運用へ移行しやすくなります。

     

    ITAM自動化の導入ポイント

    スモールスタートが成功の鍵

    最初から全社展開を目指すのではなく、PC管理や特定ソフトウェアなど、対象を限定して導入することで、リスクを抑えながら効果を実感できます。

     

    CMDB設計の重要性

    ServiceNow CMDB の設計は、ITAMの品質を大きく左右します。どの情報をどの粒度で管理するのかを明確にすることが重要です。 

     

    ツールと運用はセットで考える

    どれだけ優れたツールを導入しても、運用プロセスが整備されていなければ効果は発揮されません。
    業務フローの見直しとセットで取り組むことが不可欠です。 

     

    ServiceNowによるIT資産管理 - まとめ

    ServiceNowを活用したIT資産管理の自動化は、単なる作業効率化にとどまらず、ITの可視化・最適化・ガバナンス強化につなげることができます。

    特に重要なのは、ITAM単体ではなく、ITOMのDiscoveryやCMDBと連携することです。

    この連携により、データが自動的に収集し、運用と連動して更新し続ける仕組みを構築しやすくなります。

    その結果、企業はIT資産を“管理する対象”から“活用する資産”へと昇華させることができるのです。

     

    ※サムネイル画像は、生成AIで作成したイメージです 。 

     


     ServiceNowをご検討中の方は、グローバルウェイまでお問い合わせください。 

     

     

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