ServiceNow×Globalway お役立ちコラム

ServiceNowで実現するローコード / ノーコード開発とは?CSM活用例も解説

作成者: Globalway|Jul 31, 2026, 11:59:59 PM

企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中で、多くの企業が直面している課題の一つが「システム開発のスピード」です。

業務改善のアイデアがあっても、IT部門の開発リソースが限られているため、システム改修や新規アプリの開発に時間がかかってしまうケースは少なくありません。

こうした課題を解決する手段として注目されているのが、ServiceNow のローコード / ノーコード開発です。

ServiceNowは、従来のITサービス管理プラットフォームとしてだけではなく、企業の業務アプリケーションを迅速に開発できるプラットフォームとしても活用されています。

本記事では、ServiceNowのローコード / ノーコード開発の基本を整理したうえで、Customer Service ManagementCSM)領域における活用例を紹介します。

 

 

ServiceNowのローコード / ノーコード開発とは 

ローコード / ノーコードとは、プログラミングをほとんど行わずにアプリケーションを開発できる仕組みです。

ServiceNowでは、GUIベースの操作によって以下のような開発が可能です。

これにより、IT部門だけでなく業務部門も関わりながら、システム改善を進めやすくなります。

開発内容 方法
フォーム作成 画面上での設定
業務フロー作成 ビジュアルフロー
自動化 ルール設定
レポート作成 ダッシュボード

 

ServiceNowのローコード / ノーコード開発の全体像

アプリケーション・開発ツール・連携機能・プラットフォーム

 ServiceNowのローコード開発は、以下の4つの要素で整理すると理解しやすくなります。 

レイヤー 役割
アプリケーション 業務アプリ(ITSM・CSMなど)
開発ツール アプリ作成・フロー作成
連携機能 外部システムとの連携
プラットフォーム 共通データ・セキュリティ

 

イメージとしては次のような構造です。 

 この構造により、業務アプリからデータ管理まで一つのプラットフォームで開発・運用できます。 

 

【業務アプリケーション】
 (ITSM / CSM / HR など)

【ローコード開発ツール】
 App Engine / Flow Designer

【外部システム連携】
 IntegrationHub / API

【ServiceNow Platform】
 データ / セキュリティ / ワークフロー

 

ServiceNowのローコード / ノーコード開発ツールまとめ 

Flow / App Engine / IntegrationHub

企業のDX推進では、開発スピードと運用効率の両立が求められています。

その解決策の一つが、ローコード開発を活用した業務アプリケーション開発です。ServiceNowも、App Engineなどを通じてローコード開発を支援するプラットフォームの一つです。

ServiceNowでは、主に以下のようなツールを活用してローコード開発を行います。

これらを組み合わせることで、顧客対応・業務プロセス・システム連携を統合したアプリ開発が可能になります。 

 

ツール 役割
Flow Designer 業務フローの自動化
App Engine アプリケーション開発
IntegrationHub

外部システム連携

 

CSM ×ローコード / ノーコード開発ユースケース5選 

ここでは、ローコード / ノーコード開発の具体例として、ServiceNow Customer Service ManagementCSM)での活用ケースを紹介します。

CSMでは、顧客サポート業務を効率化するための機能を、ローコード / ノーコードの仕組みを活用して構築できます。

 

1.  問い合わせ受付の自動化 

顧客からの問い合わせは、メール・ポータル・チャットなど複数チャネルから届きます。

CSMでは、これらの問い合わせをケースとして管理できます。

さらに、ServiceNow Flow Designerを活用することで、ケース作成や通知などの処理を自動化できます。

 

【仕組み】

顧客問い合わせ

ケース自動作成

カテゴリ判定

担当チーム割り当て

 

【効果】

担当者振り分けの自動化、対応スピード向上の支援、オペレーション標準化

 

2.  ケース自動振り分け 

 問い合わせ内容によって、適切なチームへ自動で振り分ける仕組みです。 

 ローコードで条件設定を行うことで、ルールベースの自動割り当てが可能になります。 

 例: 

問い合わせ内容 担当チーム
技術トラブル テクニカルサポート
契約・請求 営業サポート
製品不具合 製品サポート

 

【効果】

手動振り分けの削減、担当ミスの抑制、対応時間短縮 

 

3.  顧客ポータルによるセルフサービス 

ServiceNow Customer Service Management(CSM) では、顧客向けのポータルサイトを構築し、顧客が自分で情報を確認したり問い合わせを登録したりできる仕組みを提供しています。

顧客はポータルにアクセスすることで、ナレッジ記事やFAQを検索して問題を自己解決できるほか、必要に応じて問い合わせを登録することも可能です。

また、自分が登録した問い合わせの対応状況や進捗をポータル上で確認できるため、サポート担当者に状況を問い合わせる手間を減らすことができます。

こうしたポータルや関連する申請・ケース管理機能は、ServiceNowの各種ローコード機能を活用することで、企業の業務に合わせてカスタマイズできます。

例えば、問い合わせフォームの作成、ナレッジ記事の表示、ケース状況の確認機能などを組み合わせることで、顧客が必要な情報にスムーズにアクセスできる環境を整えることができます。

さらに、顧客がポータルから問い合わせを登録した場合、その内容をもとにケースを自動作成し、適切な担当チームへ割り当てることも可能です。

このような処理は ServiceNow Flow Designer を利用することで自動化できます。

 

機能 内容
ナレッジ検索 FAQ検索
問い合わせフォーム ケース作成
対応状況確認 ケースステータス表示

 

 【効果】 

 問い合わせ件数削減の支援、顧客満足度の向上、サポートコスト削減が期待できる

 

4. 外部システムとの連携

IntegrationHubを利用することで、APIを通じてCRMやERPなどの外部システムとServiceNowを連携させることができ、必要な情報を自動で取得・更新することが可能になります。

利用には契約・ライセンス条件の確認が必要です。 

例えば、顧客から問い合わせがあった際に ServiceNow Customer Service Management(CSM) のケース画面上で顧客の契約情報や購入履歴を自動的に表示する仕組みを構築することができます。

これにより、担当者は複数のシステムを確認する手間を減らし、より迅速で正確な対応が可能になります。

さらに、外部システムへの処理も自動化できます。

例えば、製品の交換依頼が発生した場合に、在庫管理システムへ自動で連携して出荷手続きを開始したり、サポート完了後にCRMの顧客情報を更新したりすることが可能です。

これらの連携処理は、ServiceNow Flow Designer と組み合わせることでローコードで実装できるため、開発負荷を抑えながら業務の自動化を進められます。

このように外部システムとの連携を行うことで、データの二重入力を防ぎ、業務の効率化や情報の一元管理につなげることができます。

また、顧客対応に必要な情報を一つの画面で確認できるようになるため、サポート担当者の作業負担を軽減し、より高品質な顧客対応につなげることができます。

 

【例】

顧客問い合わせ

CSMケース作成

CRMから顧客情報取得

契約システムで契約確認

担当者へ通知

 

 【効果】 

システム間データ連携、手作業の削減、顧客情報の一元化

 

5. SLA管理の自動化

ケースの優先度や問い合わせ内容に応じてSLAを自動で設定することができ、対応期限をシステム上で管理できます。

例えば、自社の運用ルールに応じて 「優先度が高い問い合わせは2時間以内に初期対応」「通常の問い合わせは24時間以内に回答」といったルールを設定することで、ケース作成時に自動的にSLAが適用されます。

さらに、SLAの期限が近づいた場合には担当者へ通知を送ることができ、期限を超過した場合には上位担当者へのエスカレーションを自動で実行することも可能です。

こうした処理は ServiceNow Flow Designer を活用することで、ローコードで構築できます。

例:

優先度 目標対応時間
2時間以内
8時間以内
24時間以内

 

ローコードで次のような自動処理ができます。 

ケース作成

優先度判定

SLA自動設定

期限前に通知

期限超過時エスカレーション

 

【効果】

SLA違反リスクの低減、対応品質の標準化、マネジメント強化

 

CSM ×ローコード / ノーコード開発の全体イメージ

これらのユースケースは、ServiceNowのローコードツールを組み合わせて実装します。 

この構成により、顧客対応プロセスの一部を自動化し、対応状況を可視化できます。 

 

機能 使用ツール
アプリ開発 App Engine
ワークフロー Flow Designer
システム連携 IntegrationHub
ケース管理  ServiceNow Customer Service Management(CSM) 

 

ServiceNow App Engine

ServiceNow App Engine は、業務アプリケーションをローコードで開発できるアプリケーション開発基盤です。

フォーム作成やデータ管理、ワークフロー設定などをGUI操作で構築できるため、企業独自の業務アプリを効率的に開発しやすい点が特徴です。 

ServiceNow Flow Designer

ServiceNow Flow Designer は、業務プロセスを視覚的に設計できるワークフロー自動化ツールです。

条件分岐や承認フロー、通知などの業務処理をローコードで構築できるため、手作業の削減や業務プロセスの標準化につなげられます。

【IntegrationHub】

ServiceNow IntegrationHub は、外部システムとのAPI連携をローコードで実装できる統合連携ツールです。

CRMやERP、チャットツールなどとServiceNowを連携させることで、システム間のデータ連携を自動化し、業務効率の向上を実現します。 

ServiceNow Customer Service Management(CSM)

ServiceNow Customer Service Management(CSM) は、顧客からの問い合わせ対応やサポート業務を一元管理できるカスタマーサポート管理アプリケーションです。

ケース管理や担当者割り当て、SLA管理などを通じて顧客対応プロセスを可視化・自動化できるため、サポート品質の向上や顧客満足度の改善につながります。 

 

CSM ×ローコード / ノーコード開発:まとめ

CSMとローコード開発を組み合わせることで、顧客サポート業務の改善につなげることができます。

今回紹介したユースケースは次の5つです。

  1. 問い合わせ受付の自動化
  2. ケース自動振り分け
  3. セルフサービスポータル
  4. 外部システム連携
  5. SLA管理の自動化

これらを実装することで、「対応スピードの向上」「サポート品質の標準化 」「顧客満足度の向上 」につなげられます。

ServiceNowのローコード開発は、CSMの活用効果を高める重要な仕組みといえるでしょう。

 

 ※サムネイル画像は、生成AIで作成したイメージです 。 

 

 ServiceNowをご検討中の方は、グローバルウェイまでお問い合わせください。